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スリランカ・ヌワラエリヤで見学できる紅茶工場3つを比較

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スリランカ=紅茶の国。

スリランカは紅茶の輸出量が世界一で、グローバルブランドが所有する紅茶農場もあるほど。セイロンティーという名称は、1972年に「スリランカ」に国名が変わる前の「セイロン島」から来ているんです。

そんなスリランカ内でも特に紅茶で有名な街「ヌワラエリヤ」での紅茶工場見学についてまとめます。3つの工場を紹介するので、好きなところに行ってみてください!

紅茶の街 ヌワラエリヤ(Nuwara Eliya)


ヌワラエリヤ(Nuwara Eliya)は、スリランカ中部にある小さな街。標高1800メートルにあり、温暖なスリランカとは思えないほど涼しい気候です。年間の平均気温は16℃ほどなので羽織るものを持っていくことをおすすめします。

この気候が紅茶づくりに適していて、「人々の生活は紅茶とともに…」という感じの穏やかな街です。

ヌワラエリヤ中心のホテルに滞在して、バスやトゥクトゥクで日帰りで見学に行くパターンがおすすめ。ヌワラエリヤにはこじんまりとしたコテージ風の宿が多く、避暑リゾート気分を味わえます。

ヌワラエリヤへのアクセス

キャンディから行くなら、列車かバスの選択肢があります。

キャンディ→ヌワラエリヤ間の列車は通称「紅茶列車」といわれていて、紅茶畑の美しい景色が見られるため大変人気な区間です。ブランド化しているので、チケットは前日には売り切れてしまいます。

列車めっちゃ混む……という情報が多かったので、混雑がきらいな私はバスで行きました。運賃はキャンディ→ヌワラエリヤで24RS(約17円)。スリランカは何かの冗談かと思うくらいバス代が安いんですよね。。

実はバスからでも紅茶畑の風景は充分楽しめます。ずっと山沿いを走るので、むしろ列車よりもよく見えるくらい。ヌワラエリヤに近づいてくるとかなりのウネウネ道なので酔いやすい人はご注意ください。

▼ヌワラエリヤの場所はこちら

ヌワラエリヤでの紅茶工場見学の基本

ヌワラエリヤの紅茶工場見学では、以下のようなことができます。

  • 工場内が見られる
  • 紅茶づくりプロセスをガイドしてくれる
  • 淹れたての紅茶が飲める
  • お土産に紅茶が買える
  • 併設された紅茶畑のなかを歩ける

予約などはいりません。適当に行けば自由に見学ができたり、ほどよいタイミングでツアーが始まったりします。

どこも観光客向けに解放していて、お金がかかるところもチップのみでいいところもあります。どちらにしても数百円程度なのでお気軽に楽しめると思います。

正確にわからなかったのですが、祝日と月曜は休みのことが多いみたいです。中は見れても稼働していないことがあるので、月・祝は外すことをおすすめします!

3つの紅茶工場を紹介します

本当は1つだけチラっと見れればいいかなーと思っていたのですが、うっかりハプニングが続いてなぜか3つも行ってしまいました笑

せっかくなので、ヌワラエリヤ中心地から近い順に3つ紹介します。※写真が少ないところはすみません…

1. ペドロ・ティー・エステート(Pedro Tea Estate)


ヌワラエリヤ中心地から一番近く、バスやトゥクトゥクで15分程度で着きます。

日本の「午後の紅茶レモンティー」は、ここの茶葉を使っているそうです。展示してあってはじめて知りました。よく見ると、パッケージにも「ヌワラエリヤ産茶葉」って書いてある…

ここは一番ビジネスライクというか、しっかりお金も取って(100円程度ですが)見学ツアーをやっています。わざわざ見学者に見せる用の茶葉サンプルとかを用意しているのが、ちゃんとしてるなという感じでした。※工場内の撮影は禁止されています

スリランカの紅茶の歴史みたいな展示もありました。落ち着いた雰囲気で、見学後は紅茶をふるまってくれてまったり休憩できます。欧米人の家族連れが多かった印象です。

中心からの距離 15分
規模
写真撮影
おすすめ度 ★★★☆☆

 

2. マックウッズ・ラブケリー・エステート(MackWoods Labookellie Estate)


現地人には「ラブケリー」と言ったほうが通じます。

イギリスの紅茶会社マックウッズ社の工場で、このエリア全体がマックウッズ社の茶畑として管理されていました。が…少し前にこのヌワラエリヤの畑が、スリランカの会社に買収されたらしいんですね。現地の人が話してくれたのですが、ちょっと複雑そうでした。

今でもマックウッズの工場も看板も残っているけど、実はマックウッズの管轄じゃないらしいです。まあ、事情はいろいろあるみたいですが工場見学は健在です。

ここはとても景色がよくて、欧米人のツアー客たちが紅茶畑をバックにセルフィーを撮りまくっていました。ツアーバスも入っています。

実はいろいろあって中は見てないのですが…10分くらいで見学できるようです。見学後には併設のカフェで紅茶とチョコケーキが振る舞われます。ショップもおしゃれなので、ちょっといいお土産を買いたい人はどうぞ。

中心からの距離 25分
規模
写真撮影
おすすめ度 ★★★☆☆

 

3. ブルーフィールド・ティーガーデンズ(Bluefield Tea Gardens)


ヌワラエリヤ中心地からは一番遠くにあって、バスでもトゥクトゥクでも1時間近くかかります。でも方向的には2つめに紹介したマックウッズの先にあるので、余力のある人はハシゴしてみてもいいかもしれません。

現地人いわく、一番おすすめらしい。

紅茶工場内の見学は無料ですが、入ろうとするとそのへんにいた女の子がガイドについてきます。つまりチップは必要。英語で丁寧に説明してくれるので、最後に少し渡しましょう。説明がとてもわかりやすくて、個人的には一番へぇ〜ってなりました。

茶摘みおばさんたちもチップをせびってきます。

お土産ショップでは中国人たちがものすごい勢いで爆買いしてました。お土産の数はここが一番です。もちろん見学後は紅茶も飲めます。

中心からの距離 50分
規模
写真撮影
おすすめ度 ★★★★☆

 

見学してみてわかった紅茶のこと

紅茶って奥が深いんですね。

スリランカの公用語は3つ。シンハラ語・タミル語と、英語も通じるよでまとめたとおりスリランカ人は英語を話すので、紅茶工場での説明は基本は英語になります。英語がわかる人は大丈夫ですが、せっかく見学しても説明が聞き取れないとわけがわからないと思うので、前知識として持っておくとより楽しめそうな情報を紹介します。

スリランカに限らず紅茶には等級区分があるのですが、これは品質を表すわけではなくて、葉っぱの大きさや形状によって変わる味の濃さや風味によってわけられています。以下の表のとおり。

OP
(オレンジ・ペコー)
細長い葉っぱで、明るく薄い色が出る。香りが強く風味豊か。オレンジの味がするわけではない。
P
(ペコー)
短く太めでよく揉まれた葉っぱのこと。OPよりも少し濃く出る。
BP
(ブロークン・ペコー)
ペコーをカットしたもので、平らな形状で中級品とされる。かさ増し用に使われることも多い。
BOP
(ブロークン・オレンジ・ペコー)
BPよりもさらに細かく、最も需要のあるもの。味が濃く、香りも強い。抽出時間が短いのでティーバッグにもよく使われる。
BOPF
(BOPファニングス)
もっと細かく砕いた小さいファニング。少し風味は劣るものの、短時間で抽出するためティーバッグ需要がある。
D
(ダスト)
最もサイズが細かくほぼ粉末。ダストといっても、品質が高いものは高級になることもある。一方で、インド人の日常用に回ることも多い。味が強く製菓用にも使われる。

摘み取った新芽を工場内の巨大な機械で加工していくのですが、フローに沿って流れていく過程で、葉っぱが様々なカタチになっていきます。このカタチや大きさによって、上の表のように紅茶の等級が決まります。

等級によって味の濃さや風味が違うので、ストレートが向いてるとか、ミルクティーにすると美味しいとかがそれぞれあります。短時間で色濃く出る細かい葉っぱは、ティーバッグに向いています。

お土産によく買われるのは「BP」や「BOP」。クセがなくて飲みやすく、数も一番多く売っています。フレーバーティーもいろいろとありましたが、やっぱりスタンダードなものが売れていました。

紅茶工場の内部のようす

で、肝心の工場内ですが。

あまりネタバレになってもつまらないので、3つめのブルーフィールド・ティーガーデンズ(Bluefield Tea Gardens)の工場内の写真だけ淡々と並べておきます。気になる人はどうぞ!

葉っぱを広げて乾燥させて、機械でさらに乾燥させたり、ローラーで発酵させたりして、最後にふるいにかけて等級ごとに袋詰めされて出荷。美味しい紅茶のできあがりです。

あとは現地でどうぞ!

スリランカの紅茶工場情報は少ないので、行った際にはぜひ写真をたくさん撮ってブログにしてください〜。

おわり。

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