「今度バックパック旅行でスリランカに行く。シーギリヤ・ロックには行きたいと思ってるけど、どうやって行くんだろ〜。調べてたらツアー情報しか出てこないしなんか大変そうだな……ラクに行きたい……どうしよ……」
という気の抜けた旅人に朗報です。
実はこれ少し前の自分そのもので、なぜこうなるかというとシーギリヤ・ロックは個人旅行者にはツライ観光地だからです。行きづらい僻地にある、入場料がバカ高い、団体ツアー客だらけ……など。。
でもご安心ください、スリランカは女性の一人旅にやさしい国です。私が実際に選んだ行き方と、個人旅行者におすすめの方法をご紹介します。
Contents
シーギリヤ・ロックとは
シーギリヤ・ロックとは、巨大な岩みたいな王宮の遺跡です。古都シーギリヤ自体が世界文化遺産に登録されていて、スリランカに来てここに行かずにどこに行く!くらいの有名な観光地になっています。
wiki的説明はこちら↓
シーギリヤの遺跡は、5世紀にカッサパ1世(在位477〜495年)によって建造された、要塞化した岩上の王宮跡と、それを取り囲む水路、庭園、貯蔵施設などの都市遺構からなる。岩山の中腹には『シーギリヤ・レディ』として知られるフレスコの女性像が描かれている。当初は500体ともいわれたが、風化が進み現在は18体だけが残る。
シーギリヤロックは火道内のマグマが硬化して出来た岩頸で、形状は楕円柱、標高約370m、岩頸そのものの高さは約195m、全方位が切り立った崖になっている。
ーWikipediaより
巨大な岩があって、まわりはひたすら森。
てっぺんの要塞が宙に浮いているように見えることから、「リアル天空の城ラピュタ」などと言われています。ちなみに現地人や外国人は「ライオン・ロック」と呼ぶようです。
頂上まで登れるようになっているのですが、入場料が4,500Rs(=3,300円)と、スリランカの物価を考えると鬼のような高さです。。観光客からのクレームも多いみたい。
別の方法も紹介するので安心して読み進めてください〜
シーギリヤ・ロックへの一般的な行き方
シーギリヤエリアにも一応ホテルはありますが、遺跡しかない僻地なので、近くの街に泊まって日帰りで行くパターンが一般的です。
一番近い街は、シーギリヤへの玄関口といわれるダンブッラ(上の写真はダンブッラの遺跡)。ポロンナルワやアヌラーダプラといった他の遺跡群にもアクセスしやすい位置にあります。
コロンボ → キャンディ → ダンブッラ → シーギリヤ
この順に奥まっていくようなイメージです。
キャンディからダンブッラへはバスで2時間半くらい。スリランカでバスに乗るときは、必ず「エアコンバス」を待つのをおすすめします。(じゃないと暑すぎるし、窓全開なので砂埃まみれになります)
ダンブッラからシーギリヤまでの日帰りバスは1日に何本も出ていて、45分くらい。約30円ほどの運賃で行けます。安すぎですね。
私が選んだシーギリヤ・ロックへの行き方
最初のホステルで出会った日本人女性が「シーギリヤまじで怖かった」と言っていたので、どうやって行くか迷いました笑
彼女はシーギリヤに泊まったらしいのですが、「完全に森のなかにポツーン」となるそうで、あまり宿泊に向いている街ではないみたい。
これがシーギリヤ周辺の風景。夜中は動物の鳴き声が聞こえて、部屋のまわりを野良犬が走り回っているらしい。ちなみにここ、野生のゾウもいます。
とりあえずシーギリヤへの行き方は決めないままキャンディに滞在していたところ、なんとそこで知り合ったスリランカ人がトゥクトゥクで連れて行ってくれると……!
「トゥクトゥクで行くには遠すぎるでしょ」と思ったのですが、意外とアリだったのでおすすめです。
キャンディなら宿がたくさんあります!
キャンディからトゥクトゥクで3時間
トゥクトゥクで3時間!?と思いますよね。
スリランカではトゥクトゥクは「スリーウィラー」とも呼ばれていて、かなりメジャーな乗り物です。都市部以外ではタクシーも少ないため、現地の人たちは長距離移動もトゥクトゥクでします。みんなマイ・トゥクトゥクを持っているんじゃないかと思います。
東南アジアなどでトゥクトゥクに乗ったことがある人はあまりいいイメージを持っていないかもしれませんが、スリランカでは少し立ち位置が違うようです。
トゥクトゥクなら、車の間をバイクのようにスイスイと抜けていけます。スリランカののどかな田園風景を存分に楽しみながら行きましょう。
こんな湖を発見して、ちょっと立ち寄ってみたり。屋台でおやつを買って、現地民と話したり。そういえば途中で買った揚げパンみたいなものは、ボールペンでびっしり記入済みのメモ帳に包まれていました。衝撃。
カフェもありました。スリランカといえば紅茶ですね。道中の田舎で飲んだミルクティーが美味しかったです。
バスに揺られて無意味な移動時間を過ごすよりも自由度が高いし、ヒュンヒュン抜かしていけるので寄り道したとしても着くのが早い。風を切りながら走るのも気持ちいいので、思ったよりも快適でした。
現地に着いてからの時間が自由なのもポイント高い。バスの時間を気にしながら登るのはだるいです。。
交渉とか、いいドライバーの見つけ方
若干お気づきだと思いますが、この方法は必然的にドライバーとのデートになるので、パートナー探しが重要です。
キャンディでは駅に着くとたくさんのドライバーが待ち伏せているので、その中から選びましょう。観光地で日本語で話しかけてくる人ってだいたい怪しいけど、スリランカは親日国なのでいい人が多いです。
できれば夜ご飯でも食べに行って仲良くなって、明日どうするの?みたいな話の流れで交渉できるとベストです。
ちなみに「ドライバー」も少し立ち位置が違って、なんかみんなドライバーなんですよ。バイクを持つような感覚で自分のトゥクトゥクを持っていて、ちょっと友達を乗せるようなノリで観光客も乗せる。だから「仲良くなったスリランカ人がたまたまトゥクトゥク持ってた」みたいな感じでした。
肝心の値段はというと……もちろん数十円で乗れるローカルバスよりは圧倒的に高いですが、友達になればガソリン代程度で済みますよ。
まあ、ほぼ運ですけどね。ここまで書いといて。
※書いてから思いましたが、この方法は旅慣れていない人には若干危ないかもしれないです。自己責任でお願いします!
入場料高すぎ!10分の1の値段で楽しむ方法
シーギリヤ・ロックの入場料は4,500Rs(=3,300円)。これは観光客価格で、スリランカ国民は50Rsで済むんです。90倍とは、、差別激しすぎ。
「登る」ということにそこまでこだわりがなく、高いな〜という方に、とっておきの楽しみ方を紹介します。それは、
隣のピドゥランガラ・ロックに登るという方法です。
シーギリヤ・ロックのすぐ近くに、小高い丘があります。それがピドゥランガラ・ロック。日本語情報は少ないので、調べないとたどり着けないかも。。ローカルには人気の観光地のようです。
ピドゥランガラ・ロックの入場料はお気持ち程度の500Rs(約300円)。シーギリヤの約10分の1の値段で、変わらない(むしろもっといいかも)絶景が楽しめます。
ピドゥランガラ・ロックの登り方
ルートは1つしかないので迷うことはありませんが、ピドゥランガラもけっこうハードな登山です。
最初は山道がゆるやかな階段になっているので、マイペースに登っていきましょう。休みつつでも前半は20分くらいかな?途中からだんだん足場がなくなっていきます……。
こんな遺跡の前に出たら、ちょうど真ん中くらいです。
ここが中間休憩地点のようになっていて、ついさっき本家シーギリヤ・ロックに登ってきたという日本人のおばさん3人組と出会いました。ガイドさんに頼んでこっちにも連れてきてもらったんだって。強すぎる。
ちなみに話が逸れますが、おばさんたちはスリランカが気に入りすぎて2回目だそうです。リピーターも多い国です、スリランカ。
最後のほうにはこんな難関が待ち受けています。サバイバル感が半端ないですが、私でも登れたしおばさんも登っていたので、頑張ってみてください。見た感じは今にも崩れそうですが、意外と頑丈です。
頂上はこんな感じ。もちろんシーギリヤ・ロックのような要塞はないので、だだっぴろい岩場が広がっています。
同じ時間に頂上にいた観光客は10人くらい。みんな30分〜1時間ほど、ひたすらのんびりしたり、写真を撮ったりしながら過ごしていました。
観光客の渦に巻き込まれない素晴らしさ。。
頂上からはシーギリヤ・ロックがよーく見えます。この記事の冒頭にある写真などは、全部ここから撮りました。
シーギリヤ・ロックに登った場合
シーギリヤ・ロックは「登頂」という感じで、けっこうハードな旅になります。
シーギリヤ・ロックに登るのは、岩の外側にあとから作られた階段を、観光客が列になって2時間ほど登るらしいんです。しかも2017年現在、劣化を防ぐため有名なシーギリヤレディの壁画は撮影不可になっているそう。
シーギリヤ・ロックを「登るもの」と捉えるか、「見るもの」と捉えるか、個人の価値観だと思います。シーギリヤを見るために両方登る人もいるみたいですが、個人的にはシーギリヤが見えたほうがいいかなと。。
とはいえ、やはり世界のシーギリヤ・ロックなので、遺跡に大変興味があってぜひとも登ってみたい!!と思う人はケチらずに登るべきだと思います。「ガッカリだった」みたいな声は全然聞かないので。
ここまで来て3,000円をケチって、後悔するほうがもったいない。
名言「登っちゃったらシーギリヤ・ロックは見えない」
「シーギリヤに登っちゃったら、シーギリヤ見えないからね!」
スリランカ人の名言が出ました。
実際、これはピドゥランガラの頂上から私が撮影した写真ですが、シーギリヤに登ってしまったらこんなドラクエ風なシーギリヤ・ロックは見られない……。考え方によっては、一理あるなーと。
余力があれば両方登ってもいいし、ピドゥランガラだけでも十分楽しめると思いました。常識にとらわれないほうが意外と楽しい旅ができたりします。
シーギリヤ・ロックへの行き方で迷っている人は、ひとつの選択肢として参考にしてみてください。
途中のキャンディの街もとてもいいところでした。
スリランカ旅は女性にもおすすめ。
おわり。