プレスリリース配信サービス、ありすぎてどれを使えばいいかわからないですよね〜。
「そもそもプレスリリース配信サービスを使うメリットって何?大手使っておけば間違いない?無料の配信サービスもあるみたいだけど、実際どうなの?」
と疑問がたくさんだと思うので、そのあたりも解消しつつ、大手5社のプレスリリース配信サービスを比較します。
個人的な結論は最後に書いておくので、ぜひ最後までお読みください!
★プレスリリースについては全10記事以上でまとめていますので、しっかり学びたい人は下記の記事からどうぞ。
Contents
プレスリリース配信サービスとは?
そもそも「プレスリリース配信サービス」とは何かというと、企業や個人のプレスリリース配信をサポートしてくれるWEB上のサービスのことです。
上の図のように、配信サービスを使って配信することで、
- 配信サービスのサイト上で掲載され、
- 各種メディアに一斉配信され、
- 配信サービスが提携しているメディアにも転載される
という仕組みになっています。
※転載機能がないサービスもあるので点線にしてあります
配信サービスを使うメリット
配信サービスを使うことで以下のようなメリットがあります。
- ツテのないメディアにも配信できる
- WEB上の掲載が取材の入り口になってくれる
- SNS拡散などによる消費者へのダイレクト訴求につながる
メールやFAXを使って個別に配信することもできますが、手間コストがものすごいので、ルートをお借りしちゃいましょうということですね。
WEB上に置いておくことで検索に引っかかってくれるのもポイントです。
記者さんは、新しい情報が出た瞬間にすぐに記事にするほうが稀で、企画を考えているなかで「こんな取り組みしてる企業ないかな?」と配信サイト上を探すことも多いのです。
忘れたころに取材依頼がくる、というのも珍しくありません。
また最近は一般人でも「一次情報メディアとしてプレスリリース配信サイトを見ている」という人もいます(私です)。どこよりも早く企業発の情報が出てくるので、流行に敏感な人がシェアしてくれることもありえます。
ブロガーやインフルエンサーなどの個人の発信者は、プレスリリースから情報をキャッチしている人も多いですよ!
配信サービスとポータルサイトの違い
ネットで調べてみると「無料でプレスリリースが掲載できるサイト●選!」みたいな記事がありますが、【配信サービス】と【ポータルサイト】が混同されているので注意です!
先ほどの図で見ると、最初に掲載するのが配信サービス、そこから転載されるのがポータルサイト、という区別です。
少しややこしいのですが、配信サービスを介さずにポータルサイトに直接プレスリリースを送ることもできるんですね。
たとえば「マイナビニュース」さんは、自社発信のニュースがメインですがポータルサイトの側面ももっているメディアです。
サイトの下部を見てみると、このように【プレスリリース窓口】という項目があります。ここをクリックすると、
マイナビニュースでは、企業・研究機関ほか皆様からの最新情報をお待ちしております。プレスリリースやプレス向け資料等をお送りいただける場合は、メールにて下のアドレスまでお願いいたします。
お送りいただきましたメールは編集部一同で拝見いたしまして、誌面制作の参考とさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
こんな画面が出てきます。このアドレスにプレスリリースを送付してOK。
もういちど整理しておきます!
●配信サービス
企業側が登録して、複数のメディアにプレスリリースを配信するサービス。WEBメディアのような体裁をしているが、厳密にはいわゆるメディアではない。
●ポータルサイト
配信サービスから受信したプレスリリース、企業やPR会社から直接送られたプレスリリースをもとに転載するWEBメディア。
ここでは「プレスリリース配信サービス」の話をしていきますね。
プレスリリース配信サービスの選び方
【プレスリリース 配信サービス】とググってみると、かなりの数のサービスがあることがわかります。
選ぶときに見るべき部分は、ざっくりおおまかに3点。
メディアネットワーク数
サービスごとに、配信できるメディア数と提携(転載)しているメディア数が違います。
ネットワークの数が多ければ多いほどいい……と思いがちですが、そう簡単とも言えません。総合的に自社にあったものを選びましょう。
価格・プランの種類
1本の配信価格はだいたい2.5万円〜3万円が相場。
配信サービスの多くは【1本から配信→月定額制(本数無制限)→年間契約でよりお安く】とプランを揃えていて、自分の企業のプレスリリース配信頻度によって選ぶのがおすすめです。
プレスリリースを定期的に出すことは広報活動の基本ですが、数打ちゃ当たるというものでもありません。広報戦略に基いて、配信本数目標を決めましょう。
サポートやオプションの有無
配信サービスごとに様々なサービスやオプションがあります。
プレスリリースの作成を代行してくれたり、配信先リストを選定してくれたり。自社の広報リソースに合わせて、こういったオプションも判断材料にするといいです。
有名プレスリリース配信サービス5つを比較
たくさんあるなかでも利用企業数&配信メディア数が多いものを5つ比較してみます。
(※数字データなどはすべて2018年5月時点)
価格やプランは変動することもあるので、比較リストにはしませんでした。それぞれの特徴を見てみましょう。
PR TIMES(ピーアールタイムズ)
国内ナンバーワンの間違いない配信サービス。
国内の全上場企業の30%以上が利用していて、月間PV数は1,100万PV。全12,150媒体の中から、最大300媒体を自由に選んで配信可能です。
東証一部上場のベクトルグループのサービスなので、大手メディアへのルートがあるし提携メディアもどんどん増えていて勢いがすごい。
ベクトルグループ全体では戦略からアドテクからIRまでPRのことをまるっとやっているので、ノウハウ面では最強です。PR TIMES単体で使ってみてよかったら、ゆくゆくPR戦略から頼むこともできますね。
PR TIMESでは、リリース配信後にひとつひとつスタッフが確認して転載作業を進めています。私もここを使って何百本とプレスリリースを配信してきましたが、丁寧な対応ですよ〜。
大手だから機械的に流すだけ、、ということはないですね。
最近はスタートアップのフォローを厚くしていて、条件をクリアすれば無料配信ができるスタートアップチャレンジもやっています。
他にも、
- リリース内にPIXTAのフリー素材が使える
- 投稿画面でのアレンジが自由自在
などなど、魅せ方をよくできる機能がたくさん。
なにより、PR TIMES自体がメディアとして機能しているのがいいですよね。月間1,100万PVって、そのへんのメディアより多いので。
@Press(アットプレス)
記事になりやすさ国内ナンバーワンをうたっています。
PRTIMESのデメリットをひとつあげるとしたら「配信数が多すぎる」ことかもしれないので、ちょうどいい本数の@Pressもおすすめです。
こちらも幅広いメディアに配信できるのは変わらずで、プロが原稿チェックと配信リスト作成をしてくれるのがいいですね。
1本のプレスリリースは同一の担当者が校正~配信先の選定まで対応してくれるので、メディア側からも評判のいいサービスです。@Pressではきちんと人が精査して送っているため、関係ないリリースでうんざりさせる心配もありません。
キュレーションメディアの掲載結果も調査してくれるもうれしいポイント。NewsPicksとかAntennaとかLINEニュースとか、普通は自分で確認するしかないので結構たいへんです、、
ValuePress!(バリュープレス)
中小企業に人気があり、企業数だとナンバーワンの5万社が登録しているサービスです。
初めてのプレスリリース配信におすすめ!
専任スタッフが配信後のメディアコンタクトをしてくれるサービスがあって、月額プランだと10媒体に連絡を入れてくれます。メディアへの連絡方法がわからない場合にはいいかも。
FacebookやTwitterでの拡散もしてくれます!
無料で配信できるフリーコースもあり、制限はあるものの、個人のお店や自営業でも使いやすいと思います。
日本パブリックリレーションズ協会も使っているのが地味にポイント。
Dream News(ドリームニュース)
圧倒的低価格をウリにしています。定額10,000円で配信し放題と、他サービスに比べると爆安。
中小企業やあまりお金をかけられないところにはおすすめです。年間でも10万ちょっとなので、コスパいいですよね。
提携メディア数は35媒体と多くはありませんが、朝日新聞デジタルや楽天系ポータルサイトなどは抑えられています。
提携メディアへの掲載確約もあり、専任サポートスタッフによる目視確認や、親切なサポートセンター対応も含まれています。
スタートアップ応援キャンペーンもときどきやっているので、タイミングがあえば無料になるかも!!
News2u.net(ニューズ・ツー・ユー)
プレスリリース配信サービスの先駆者的存在です。なんと15年以上の実績があり、長年の経験にもとづくノウハウがものすごい。
スタンダードができあがっている感じなので、古めの企業などは何年もずーっとここを使っている、というところもある印象ですね。
あえて今から選ぶ理由はどうなのかなー?と思いますが、企業の相性次第ではいいのかもしれません。
なにより「抜群の安定感とセキュリティ」があります。セキュリティを売りにしてるところって他にないような……。
リリース作成代行やアドバイスも懇切丁寧にしてくれます。
海外向けのノウハウがあるのも特徴で、基本料金内でThe Japan Timesに掲載されます!
無料で使える配信サービスも一応ある
上記の5社比較を見てみて、
「全部お金かかるんだ……。うちの会社には数万円でも結構痛いなぁ」
という人には、無料で使える配信サービスも紹介しておきます。ですがここでちょっと喝を、、
「メディアのネットワークという貴重な貴重な財産がタダで使えるなんて、そんな虫のいい話があるわけない!」
無料の配信サービスもたくさんありますが、正直ちょっと得体のしれないサイトもたくさん。。タダだからと安易に飛びつくのはよくないです。
個人的に信頼できると思っているサイトを2つ紹介しますが、無料には無料なりの理由もあると思って使ってください。
ValuePress!のフリーコース
先ほども紹介したValuePress!のフリーコースです。これが一番おすすめ。
「まずはお試し」と書かれているように、初めてプレスリリースを配信するから試してみたい、みたいな人にはいいかもです。
- 20名の記者(非公開)のみに配信
- 添付できる画像は1枚まで
- 他社サービスとの併用不可
など制限はありますが、使わないよりは使ってみるのもあり。
プレスリリースゼロ
無料投稿ができる「プレスリリースゼロ」というサービス。
2018年5月現在、毎日10〜20本程度のプレスリリースが配信されていて、活発に動いています。
- 主要20媒体(非公開)のみに配信
- 提携サイト(非公開)に転載
- サイト上で申込をしている記者に配信
利用案内ではこのように説明されており、具体的なメディア名は公開されていません。(まあ無料なのでね)
今回この記事を書くにあたっていろんな無料サイトを見てみて、なかでも信頼できそうなのはここくらいかな〜と思ったのですが、なんとPR TIMESが運営しているみたいですね!知らなかった!!
見る目あるのかもしれません笑
結局、無料でも信頼できそうなのは大手運営ということになりました。無料のリスクについてちょっと補足します。
無料には無料なりの理由が…。知っておくべきリスク
なにごともタダほど危険なものはありませんので笑。
無料だと機能がかなり制限されていて、送れるのは20媒体ほどで内訳も見られません。それは仕方ないのですが、間違った使い方をすると逆に自社の信用を落としかねないので気をつけましょう。
- よく名前を聞く有名配信サービスからのプレスリリース
- 弱小サイトから送られてくるプレスリリース
この両方の情報があったとしたら、読む気になるのは後者ですよね。
少し言葉は悪いですが、あまり得体のしれないサイト経由でプレスリリースが送られてくると、企業自体も得体のしれない印象になってしまうリスクがあります。
また、誰でもアクセス可能な情報=わざわざ取材する必要ない、と取られてしまうことも。あっちの無料サイトにもこっちの無料サイトにも情報がのっていたら、記者のジャーナリスト魂も失せますよね。
さらに、無料サイトはいつ停止してもおかしくないし文句も言えないというリスクもあります。
こちらのNEWZINEというサイトは無料配信サービスとしていくつかの記事で紹介されていますが、登録しようとすると、
現在、新規受付は、システムリニューアルに関係し、長期間、停止しております。
と表示されてしまいます。句点が多い。怖い怖い。
» NEWZINE|投稿者様向けお知らせ
価値のある情報だと思うなら、もっと大切に扱いましょう。
せいぜい数万円です。広告費に比べたらとんでもなく安いので、きちんとしたサービスを使ったほうがいいかなーと思います。
まとめ:結論、どれがおすすめなの?
身も蓋もない結論を言います。
「わからなければPR TIMESにしときましょ!」
乱暴ですが、案外まちがってもいないかなと……笑 初めてプレスリリース配信をする人にも優しい作りだし、効果測定もしっかりできます。ここで基本をつかんでから他サービスの利用を考えてみるもいいのかな、と。
プレスリリース配信をするときは、タイミングも大切です。どのサービスを使ってもタイミングを間違えるとメディアに取り上げてもらえません。
プレスリリース配信に適した時期・曜日・時間帯についてはこちらの記事をご覧ください。
そもそもプレスリリースの書き方が知りたい!って方はこちらへ。
おわり。