毎朝コーヒーを淹れて飲むのですが、毎朝毎朝ペーパーフィルターのゴミを捨てる作業になんだか嫌気が差してきました。
そこで以前からなんとなーく気になっていた「セラミック製のコーヒーフィルター」について改めてリサーチ。一番良さそうだった「LOCA セラミックフィルター」というものを購入してしばらく自宅で使っています。
これは本当に買ってよかった!ゴミはもちろん減ったし、それ以前にコーヒーが美味しくなった。毎日のコーヒータイムが充実する素晴らしいアイテム。
「目詰まりしやすくお手入れが大変」といった声もあるけど、私は慣れればそこまで大変ではなくデメリットは少ないと感じたので、使い方や使い心地などレビューします。
Contents
セラミックを買ったのは、ペーパーフィルターのゴミが邪魔だから
今回セラミックフィルターが欲しいなと思った動機は、あくまで「ゴミを減らしたかった」から。環境意識がめちゃくちゃ高くてというわけではないけれど、毎朝のことだし1日数杯飲むこともあるので、さすがに捨てる回数と量にうんざりしてきます。
それにコーヒーを淹れたあとの「コーヒーかす」って本来は活用できるものなのに、ペーパーだと上手く取り分けられないからそのまま捨ててしまう。もっといい方法があるだろうなと思い、セラミックフィルターに辿り着きました。
有田焼の技術から生まれた「LOCA セラミックフィルター」
調べて一番よさそうだと思った「LOCA セラミックフィルター 1〜2杯用ラウンドタイプ」を購入しました。2〜3杯用のひと回り大きいタイプや、円錐形のタイプもあります。好みと用途次第かなと思います。
手にとってみた感じは、ころんとしていてかわいいです。セラミックなので質感はザラザラとしていて、“やすり”みたいな手触り。数十ミクロンの小さな穴が開いていて、そこを通して濾過してくれるというシステム。「濾過」から取って「LOCA」なんですね。
佐賀県有田市で有田焼の製造技術を使って作られている。クラウドファンディングで470万円ほどの支援を集めて世に出回るようになった商品です。
LOCA セラミックフィルターでコーヒーを淹れてみる
届いたのでさっそく手順に沿ってコーヒーを淹れてみました。
1. フィルターを湯通しして温める
まずは何も入れない状態で湯通しして、フィルターを温める必要があるそうです。美味しいコーヒーを淹れるときって、先にマグカップにお湯を注いで温めておいたりしますよね。フィルターを通してそのままマグカップに注ぐことで、両方できてしまい一石二鳥です。
2. 豆を超粗挽きにする
続いて豆を挽いていくのですが、セラミックフィルターの場合は粉が細かいと目詰まりしてしまうため、最も粗目に豆を挽きます。こんな粗くていいの?と思いますが、ペーパーと比べて抽出速度がゆっくりでお湯がゆっくり落ちるので、ここでバランスが取れる感じのようです。
粗挽きにしたらそのままフィルターの中に入れます。
3. ひたひたにお湯を注いで蒸らす
お湯を注ぎます。まずはコーヒー粉がひたひたになるくらいゆっくりと回しながら注ぐ。
そして30秒ほど蒸らします。ここはペーパーフィルターと同じですね。
4. ゆっくりと3〜4回にわけて淹れる
3〜4回にわけて入れていきます。極小の穴を通しているので、ペーパーよりは少しゆっくりペースの抽出になります。忙しい朝には向かないですが、そもそも忙しい朝はペーパーですら面倒だったりするので、この差はあまりデメリットには感じません。
落ち着いて待ったら終了です。
「雑味のないまろやかな味」のコーヒーは本当にあった
初めて「LOCA セラミックフィルター」で淹れたコーヒーを飲んだとき、ちょっとびっくりするくらい美味しくて。
口当たりが、まるい。舌に触れた液体がふわふわで柔らかい感触。コーヒーが直接触れてくるんじゃなくて、何か一枚ヴェールをまとった物質が舌に触れてくる感覚(大げさ)。
でも誇張なしで、本当にそういう感じがしました。そして「雑味がない」の意味がわかった。今までコーヒーを飲んで「雑味」を感じたことはなかったけど、それは「雑味」という味を知らないから感じられなくて当然だっただけで、このフィルターを使い始めたことで初めてコーヒーの「雑味」というものを認知することがました笑
この味は科学的にも証明されていて、調査の結果ペーパーフィルターと比べ、
- 雑味 78% 除去
- 塩味 88% 除去
という結果が出たそうです。セラミックで濾過すると、雑味・苦味を抑えることができ、そのぶん旨味や甘みを感じやすくなるらしい。
どおりで美味しいと思った!私はそんなにコーヒーのドリップ技術とか極めたいわけではないし、いろいろコーヒーガジェットを揃えまくるのも面倒だから、これひとつでプロの味になるのは最高でした。
LOCA セラミックフィルターのお手入れ方法【焼成・煮沸】
セラミックフィルターで心配なのが、「お手入れが大変?」というところ。
紙と違って繰り返し使うぶん、どうしても目詰まりはしていきます。面倒か面倒じゃないかというと、ちょっと面倒かもしれないけど、他のメリットと引換えということでトントンかなという感覚です。
お手入れのタイミングは、ちょっと湯通りが悪くなってきたかな?とわかるので気づけますが、毎朝コーヒーを淹れる人なら週1回くらいが目安かな。お手入れ方法は2パターンあり、どちらかやりやすいほうでやればOKです。
お手入れ方法① ガスコンロで10分ほど焼く
ひとつめは焼く方法。コンロで使える網があると便利です。焼いていると煙が出てくるので、これがちゃんと焼けている証拠。少しコーヒーが焦げたような匂いがして、細かい穴に詰まった粉や油分が飛んでいくのがわかります。
トングで角度を変えながらまんべんなく焼いていきます。焼成後はものすごく熱くて、急に冷やしたりすると割れてしまうのでゆっくり冷ましてください。
お手入れ方法② 重曹を入れたお鍋で煮る
お鍋にお湯を貼って沸騰させ、食用重曹をスプーン2杯分ほど溶かして、そこにフィルターを入れて20分ほどぐつぐつ煮ます。油が浮いたようになってきて、お湯も薄っすらと茶色みを帯びてきます。
このときフィルターの口が上向きになるようにしないと、沸騰したお湯でボコボコなってしまうので気をつけます。この方法も同じく、急な冷却には注意。重曹が付いているので、終わったらお湯で十分に洗います。
コーヒーかすはコンポストに。消臭などにも使えます
お手入れらしいお手入れはこれだけなので、普段から料理をする人ならそのままの流れで簡単にできます。あまりキッチンに立たない人は面倒かもしれないけど、そういう人はそもそもセラミックフィルターなんて興味ないよね。
あとはコーヒーかすの処理くらいです。コーヒーを入れたあと少し冷ましたら、すぐに取り除いておきます(放置していると染み込んで、目詰まりが進行します)。このときゴミ箱に捨ててもいいけど、私はコンポスト用の容器に移します。
コーヒーかすと生ゴミ(野菜の皮など)を交互に入れておくと匂いが防げていいんです。数日経って溜まったらベランダのコンポストに入れるだけ。もしコンポストする時間がないときは、生ゴミとして捨ててしまうこともありますが。
コーヒーかすの活用方法は、冷蔵庫や靴箱の消臭だとか、それこそ肥料にするとかいろいろあります。調べると出てくるので自分の生活に合わせて取り入れてみるとよさそうです。
▼ベランダコンポストの詳細はこちらをどうぞ
意外と知らなかったセラミックフィルターのこと
そんなセラミックフィルターですが、今回紹介するにあたり少し調べていて、意外と「知らなかった!」ということが2点あったのでお伝えしておきます。
水道水、ワイン、紅茶、焼酎などにも使える
LOCAのフィルターはコーヒー以外にも使えるらしい!水道水を通せば口当たりまろやかな飲み水になるし、酸味が強くなってしまったワインなどを通せばまろやかに戻る。紅茶や焼酎にも使えるらしいです。万能濾過フィルターという感じ。いろいろ試してみたくなります。
濾過能力が高すぎて高級豆には向かない
どんな豆でもいいわけではなく、向いていない豆もあるそうです。それが「200gの販売単価が2000円を超えてくる高級豆」。理由は、濾過能力が高すぎて、表現したい繊細な味までフィルターが取り去ってしまう可能性があるからだそう。性能が高いゆえの逆効果もあるんですね。200gで2,000円くらいのお豆だったら全然買うことあるので、気をつけないとと思いました。
デメリットはないけど、ペーパーフィルターと併用もいいかも
このフィルターのデメリットというほどのことは思いつかないけど、やっぱりお手入れなども含め、かかる時間だけで考えたらペーパーフィルターよりも少し長くなります。
それにセラミックフィルター用には粗挽きにしなければならないので、頂きものの粉コーヒーなどはこれでは飲めない。来客時など、わざわざ挽いてる場合じゃなく、さっさと淹れたいことだってあります。
すでに数ヶ月使っていますが、忙しいときやサクッと飲みたいときなど、いろんなシチュエーションでコーヒーを楽しむために、ペーパーフィルターも常備が必要だなと思っています。
あとは自分が追いつかないだけだけど、朝に飲みっぱなしで夜になって「あっ!洗わなきゃ!」ということも全然あるし、ひどいときは翌朝にまたコーヒーを飲みたいときに間に合ってなかったりします。。 併用してやっとバランスが取れるかなという感じです。
でもこれをひとつ持っているとずっと繰り返し使えるし、ペーパーの減りは全然ゆっくりになったので、本当に買ってよかったアイテムでした。環境に優しいワンランク上の珈琲時間を楽しんでみてください。
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おわり。