日本食レストラン=ジャパニーズレストラン=ジャパレス。
日本人が海外にワーキングホリデーで行ったときの職場として、賛否両論あるのがジャパレスです。
私自身はジャパレスで働いた経験はありませんが、ワーホリビザでトロントに滞在していたことがあり、事情がよくわかります。
最近ワーホリしてる人の最新情報も参考にしつつ、ジャパレス仕事のメリット・デメリットをまとめます。
ワーホリ検討中の方、お仕事探し中の方はどうぞ。
Contents
ジャパレスの印象が悪い理由
ジャパレスの印象が悪いのは単純に、
「英語がしゃべれない人が仕方なく選ぶのがジャパレス」
という空気があるから。
英語がある程度できないとローカルジョブをゲットするのが難しいのは事実です。エージェントなどでは、ジャパレスで働くことが「失敗例」として伝えられているケースもあります。
海外に行ってまで日本食レストラン〜?と思う気持ちはわかりますが、そんなにダメなんでしょうか?
実際に見てきた経験から、案外そうでもないと個人的には思っています。
意外とメリットたくさんのジャパレス
ジャパレス勤務にはいいこともたくさんあります。挙げてみると以下のとおり。
- 英語を使った接客の機会が多い
- 日本人コミュニティで繋がりが増える
- 日本食のまかないが食べられる
- チップで儲かる
1. 英語を使った接客の機会が多い
日本食レストランで相手をするのは、基本的には日本に興味のある現地のお客さん。メニューを選ぶときに「これはどういう料理?」と英語で聞かれることはよくあります。
ローカルレストランではメニューを見ればどんな料理かだいたいわかるので、あまりコミュニケーションも必要ありませんが、ジャパレスだと嫌になるほど聞かれます。お客さんとの会話が生まれやすいのはジャパレスの特権です。
友人は、食材系・料理系の単語をめっちゃ覚えたと言っていました。ひたすら英語で説明し続けていれば、スピーキングも伸びますよね。
2. 日本人コミュニティで繋がりが増える
海外生活において、困ったときに頼りになるのは日本人。
ジャパレスで働いていれば自然と日本人とのコネクションが増えていきます。
- 留学・ワーホリの若者
- 駐在ビジネスマンや経営者
- 結婚して長年住んでいる人
などなど多くの日本人が集まるハブとなっているジャパレス。店員同士はもちろん、お客さんとも「日本人である」という共通点だけで輪が広がっていきます。
日本人から仕事や家を紹介してもらえることも多いので、日本人コミュニティって大事ですよ。
「俺は日本人とは話さないんだ!」と息巻いている人がたまにいますが、そういう人はド田舎の広大な敷地の大学とかに留学して海外ドラマみたいな寮生活を送ってください。
ワーホリで都市部にいるなら、そういう意地は捨てるべし。ふつうに機会損失します。
3. 日本食のまかないが食べられる
これが、けっこう大きいんですよ……。
海外ではどうしても食生活が偏りがちになります。
ワーホリ三大国(カナダ・オーストラリア・イギリス)では、外食は高すぎる……。かといって自炊しようにも、勝手の違う異国ではそこそこの料理スキルがないと難しいし、シェアハウスに住んでいたりするとなんだかんだストレスがたまります。
「食は健康の基本。身体は資本。」
短期旅行ならまだしも、長期滞在ともなると、ふつうに日本食は食べますよね。日本人なら日本食がいちばん!まかないで食べられると食費が浮いて最高です。
しっかり栄養を採って、元気に海外生活を送りましょう。
4. チップで儲かる
チップが意外と見過ごせない額になります。
海外では、日本食=高級です。安いお店もありますが、ビジネス街にある日本食レストランなどは富裕層が集まります。
そもそもの客単価が高く、人によっては初めての日本食体験に感動してくれたりするので、びっくりする額のチップがもらえることも。
お給料は安めですが、チップ次第ではなかなかの収入になるのもメリットと言えます。とりあえずお金を貯めたい!という人にはいいですね。
チップに関する豆知識
ちなみにカナダの場合ですが、
- 個人でチップを受け取っていい店
- 全スタッフが受け取ったチップを山分けにするシステムの店
があります。上級者はこのあたりも事前にチェックして選んでる印象ですね。個人で受け取れて接客スキルがあると、ウハウハ状態になります。
ジャパレスで働くデメリットは?
ではジャパレスで働くデメリットはなんでしょう?
ローカルの友達を作りづらい
ジャパレスではローカルの友達が作りづらいのは間違いないです。
環境は日本っぽくなってしまうので、日本人の友達が増えていきます。職場に友達づくりを求めるなら、ちょっと厳しいかも。
ローカルの友達がいると、
- スラングをいっぱい教えてもらえる
- 変なところに連れってもらえる
- ホームパーティーが楽しい
- 文化の違いがいろいろわかる
などの面白さがあるので、絶対に作ったほうがいいです。
でもまあローカルジョブに就いたところで友達できる保証もないですし、仕事以外のところで出会いを広げれば問題ないような気もしますが。。
海外で働く“文化”は体験しづらい
私はローカルのショップで働いていましたが、同僚たちの仕事のやり方を見ていて「まじか」と思ったことが何度もありました。カルチャーショックです。
基本的にゆるすぎ、、、とかもありますが、「こんなやり方もあるんだ」とか、「あーこの国ではこれが普通なのね」とか、そういう発見がたくさんあったのは面白かったです。
ジャパレスではこの経験ができないのは残念ですね。
ワーホリを知らない人からの印象はよくない
なんといっても印象がわるい。
正直、ワーホリ経験者の間であれば「ジャパレスも悪くないよね」という空気は共有できると思うのですが、何も知らない人にとっては「海外に行ってまで日本人と働くなんて…」というイメージにしかなりません。
帰国してから家族や友達に話しても微妙な反応になるし、就活などでアピールしたい人にとっても厳しいですね。
「ジャパレス」って略し方もなんかファミレスみたいでダサイし。。(関係ないけど)
誰かのためではなく自分のためのワーホリだとは思いますが、周りからの印象を考えるとあまりいいとは言えません。
ジャパレス勤務の成功例&失敗例 〜友人の体験談より〜
参考に友人の体験談より、実例をいくつか挙げておきます!
Mくんの成功例:日本人とつながりまくって情報収集
新規オープンの居酒屋で働きはじめてから、吹っ切れたように日本人の友達を作りまくったMくん。
あっという間に、現地の日本人の間では知らない人がいないくらいの存在になり、ありとあらゆる情報が彼のもとに集まるように…。もはや歩く情報ハブです。
家も仕事も、彼に聞けばだいたい紹介してくれるという、、笑
ハブとなったMくんにはどんどんいい情報が入ってくるので、新しく来た日本人相手にちょっとしたサポートビジネスをしたり、イベントを開いたりと活動の幅を広げていました。これはこれでアリ。
Wさんの成功例:そのまま店長→飲食店経営者に
とにかく英語ができなくてラーメン屋で働きはじめたWさんは、仕事っぷりが認められて半年後には店長に。
海外では人手が足りないのか、このスピードはそんなに早くもありません。店長になるのは相当長く滞在している人なのかと思いきや、ビザの関係で長くいられなかったりもするため、半年とか1年とかは普通です。
ローカル店では英語カタコトの日本人は立場が弱いので、トントン店長になれるなんてことはないでしょう。
あとから、彼は日本人のコネを駆使して自分の店をオープンすることになったと聞きました。人生なにがあるかわかりませんね。。
Tさんの失敗例:給料安い、仕事キツイ、、なんか雰囲気が変
失敗例もひとつ。
20代後半で仕事を辞めてワーホリに来たTさんはなかなか仕事が見つからず、泣く泣くジャパレスにもアプライ。中国人経営の和定食屋さんで雇ってもらえることになりました。
ところが、オーナーはなんとなく胡散臭く、給料は安くて仕事はブラック。支払いが遅れることも何度かあったようです。
同僚たちの雰囲気も変な感じだったらしく、数ヶ月で辞めていました。
韓国系・中華系オーナーのジャパレスは違法で営業しているところもあるので、見極めが必要です。日本人経営で、新規オープンなど注目度が高いレストランを選べばあまり失敗はない印象ですね。
結論:ジャパレスもちゃんと選べばわるくない。
ジャパレスは「ちゃんと選べば悪くないし、むしろいいこともたくさんある」と思いました。
ローカルでもダメなことはいくらでもあるし、ジャパレスを根こそぎ批判するのはよくないですね。
結局は、自分の目的が何かということ。ジャパレスで働きつつ英語を伸ばしてから職場を変えていくのも手だし、うまく利用できればいちばんです。
考え方次第でどうにでもなるので、環境はあくまでベースです!働いたこともないのにジャパレス批判する人は相手にせず、自分で判断してよいワーホリライフを送りましょう〜
おわり。