先日、持ち運び用に「e元素」というメーカーのキーボードを衝動買いしてみました。
普段は「Keychron Q1」を愛用しているのですが、2kgくらいあるQ1はとても持ち運べない……でもしばらく家を離れるから何かしらのキーボードがほしい……。
と思って出会ったものです。セールで3,600円ほどと激安で、もう少し良いものを買ってもよかったのですが、冒険心と好奇心が勝って試してみたくなってしまいました。
結論から言うと、値段のわりにはクオリティが高く、サブとして安価なものを探している人や、特定のニーズに合う人にはおすすめできる面白いキーボードでした。レビューします。
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謎のキーボードメーカー「e元素」とは【公式あります】
検索すると“謎メーカー”というレビューが多いですが、そう言われているのは「e元素」という変わった和訳名が原因な気がします。そしてこの和名で検索しても、公式サイトが出てこない。
本来は「E-YOOSO」という名前の、15年以上の歴史を持つ中国のコンピュータ周辺機器のメーカーです。キーボードだけでなく、マウスなど他のプロダクトも作っていて、信頼性は大丈夫な会社です。公式もちゃんとあるので見てみてください。(よく調べもせずに偏見で「謎メーカー」とか言うレビュワーは絶滅してほしいですね)
e元素のキーボードを使ってみた感想は、
- 価格のわりには高品質
- Mac US配列ユーザーなら問題なく使える
- 持ち運び用サブとしてなら悪くない
という感じでした。正直、誰もに全力でおすすめしたい商品とは言えないけど、そもそも値段が安すぎて期待値に対しては全然外れていなかったので、悪くないと思います。
私が購入したのは60%で63キーの『Z-22』というモデルです。セール価格で3,600円だったのでほぼ迷わずに買えたのですが、定価でも4,200円程度と激安です。5,000円以下で買えるまともなメカニカルキーボードはそうそうないと思います。
いくつか日本語のレビュー記事を見ましたが『Z-22』をレビューしてる人は少なかったので、購入を考えている人は参考にどうぞ。
e元素の60%メカニカルキーボード『Z-22』を開封
箱はこんな感じで届きました。ちなみに上にあるのが、いつも自宅で使っている「Keychron Q1」です。こちらは重すぎて持ち運べないので、もっと気軽なものを求めて購入しました。
開けると非常にシンプルな梱包で、本体、説明書、付属品が入っています。説明書は中国語と英語で付いています。
付属品はこんな感じで、キーキャップ交換に使うツールたちは正直かなり安っぽい笑 私はすでにツールを持っていたからいいけど、これだけだと心許ないかも。それとオレンジのキーがおまけ程度についていて、この価格にしては気が利いてる。写真にはないけどMac用の交換キャップもちゃんと付属しています。あと白のUSBケーブルもあります。
これがほぼ初期の状態!かわいいですよね。届いた状態ではオールホワイトなのですが、早速キーをいくつか自前のものに替えてしまいました。※Mac用のキーは付属しているのでご安心ください。
赤軸と青軸がありますが、私は赤軸を選びました。軸の違いはじめ、メカニカルキーボードの世界がよくわからない人はこちらの記事もどうぞ!
元々ついていたキーは、文字のところが透明で発色がとてもきれいなことはよかったのですが、やはり少し安っぽい質感のプラスチックであることは否めませんでした。独特なサイズ感になっている矢印キーの部分を除き他は標準サイズだったので、手持ちのキーキャップに早速交換してしまいました。
背面はこんな感じでシンプルです。ちゃんと角度が付けられる脚もついてる。
わずかな脚だけど、ないのとあるのとでは大きく違います。
このキーボードは有線接続です。ゲーミング用途の場合、0.1秒のタッチの差が敵への攻撃を遅らせ致命的だったりするので(ゲームしないから知らないけど)、無線ではなく有線のほうが安定します。
無駄のない63キー配列はMac US配列ユーザーなら違和感なし
私がこんな安いキーボードを買った一番の理由は、このキー配列にあります。
MacのUS配列ユーザーならわかると思いますが、一切の無駄がないんですよね。なのに矢印キーがちゃんとある。右Shiftも小さいけどあり、その他の配置にもクセがない。それでいて60%の最小サイズなので、必要なキーだけが63個ギュッと詰め込まれている感じ。
意外とこれらのすべての条件を満たす60%メカニカルキーボードってないんですよ。Windowsのみしか対応していないものも多いし、Mac対応でも矢印キーは同時押しで代用なことも多い。愛用している「Keychron Q1」とほぼ変わらない操作感で使えると思えたことが大きな理由でした。
547g!このサイズ感と軽さは何にも代えがたい
私の場合はサブの持ち運び用に買ったので、このコンパクトさはやはり何にも代えがたい。なんと片手で持ててしまう。ちょっと大きめの板チョコくらいですよね(嘘)。
そして重さは、キーキャップは自前のものに交換したあとですが、なんと547gでした!Keychron Q1の3分の1以下。私のiPhoneが207gだったので、iPhone3個分よりも軽いんですよ。
自宅据え置き用の75%キーボードと比べると、こんなサイズ感になります。もちろん値段も違うしクオリティも違うけど、やはりこのコンパクトさは魅力的。
1680万色のRGBバックライトが格安と思えないクオリティ
感動した点は、1680万色RGBバックライトの発色がかなりきれいで、光り方のバリエーションも多くて、格安とは思えないレベルだったことです。ちょっと見てくださいこの発色。そして色の並び方もすごくいいんです。
普通のレインボーもゴテゴテした下品な感じじゃなくて、柔らかい素敵な色味なんですよね。この発色だけは、Keychronに圧勝していると思ってしまった。
単色もたくさんバリエーションがあって、動きのない光り方が豊富です。実際私はレインボーがうねうねする光は気が散るので、ときどき気まぐれに楽しむくらいなのですが、ほわっと青白いだけの静止光を常時つけておくのは大変気に入っています。
ちょっと見にくいけど、こういうブルーとピンクだけのメルヘンカラーで静止させておくこともできるよ。これは他のキーボードには少ないと思うから、気に入った点です。
e元素の打鍵感はふつうだけど、操作性には一切問題なし
肝心の打鍵感はというと、普段はもっとハイクオリティのメカニカルキーボードを使っていることもあり、「値段相応」という感じで可もなく不可もなくという感想です。
悪くはない。でも上質なメカニカルのようにコトコト軽いタッチではなく、クリック感がそれなりにあり、普通のキーボードよりはちょっといい程度という感じです。押し込むときの柔らかい感触はわりといい感じにあるので、初めてメカニカルキーボードを触る人なら新感覚を味わえると思います。
ただ、「気軽にメカニカルキーボードデビューしたい人にはおすすめ」という声もあるのですが、私は「メカニカルキーボードの世界はこんなもんじゃないから、逆にここから入って満足してほしくはないな」と思います。
だからおすすめできるとしたら、既にメカニカルキーボードを使っていて、
- 持ち運び用に多少クオリティは落ちても1gでも軽いものが欲しい
- 2拠点生活などでサブのワーク環境にはあまりお金をかけられない
- RGBバックライトのクオリティにわりと価値を感じる
- サブキーボードが本当に必要かを知るためにも低価格で試したい
- 気分転換に新しいおもちゃで遊びたい
という独特なニーズにならマッチするかなという感じです!私は2台目だったし買って後悔はしていません。
打鍵感はそれなりだけど、操作性に関してはまったく問題なく最高です。特殊なキー割り当てもソフトを使えばできるし、打っていて違和感があることはほぼないです。強いて言うなら右Shiftが少し小さくてたまに打ち間違えるくらい。
e元素キーボードは「壊れやすい」という噂もあるけど
いろいろなレビューを見ていると、すぐにe元素のキーボードはすぐに壊れたという声があります。
私は2ヶ月ほど使っていてまだ問題なく動いていますが、もしかして壊れるのでしょうか。ただの噂か、初期不良か何かでしょうか。
それはまだわからないけど、さすがに信頼性のあるメーカーだしそんなことはないんじゃないかなと思っています。壊れても諦めがつく値段だし、仮に1年もたなくても全然価値は回収できるかなと私は感じました。過度に期待せず頼らずに使っていくといいんじゃないでしょうか。
合う人には合うと思う面白いキーボードです!気になった方は試してみてください。
▼もっと上を目指す人のためのキーボードはこちら
▼デスクまわり、いろいろやってます
おわり。