少し前から使っている骨伝導イヤホン「AfterShokz Aeropex」がとてもよいのでレビューします。
存在は知っていたけど、特に必要性を感じていなかった骨伝導イヤホン。耳に入れるのではなく、こめかみあたりの骨を振動させて音を伝えるということで、ちゃんと聞こえるのかなーという気持ちもありました。
でもこれが使ってみると、オンライン会議用のイヤホンマイク(ヘッドセット)として超優秀!毎日のリモートワークがとても快適になりました。骨伝導イヤホン、よいです。どこがよいのかもデメリットも紹介するので、ぜひ参考にどうぞ。
Contents
耳のトラブルから、骨伝導イヤホンが欲しくなる
骨伝導イヤホンを買うことになったのは耳のトラブルからでした。
今の時代って、とにかくイヤホンをしている時間が長いですよね。オンライン会議をして、音楽やPodcastを聴いて、Netflixなどを見て。家にいる時間が長くなって、ほとんど1日中イヤホンをつけっぱなしという日もありました。いつも付けていたのは耳が密閉されるAirPods Proです。
するとある日から、耳の調子がおかしくなってしまい……。明らかにイヤホンのつけすぎが原因だと思い、AirPods Proをやめることに。とはいえイヤホンは必要なのでヘッドホンも考えつつ、なんとなーく知っていた骨伝導イヤホンってどうなんだろう、と気になってきました。
AirPods Proも買って間もなかったので、また2万円近くするイヤホンを買うのは躊躇したのですが、健康のためにはお金を惜しんでいる場合ではない……! AfterShokz(アフターショックス)のサイトには『耳を自由に「呼吸」させる』という表現があり、まさに私の耳は全然呼吸させてあげられていない状態だったので、このコピーが思いっきり刺さって購入しました。
骨伝導イヤホン「AfterShokz Aeropex」を購入してみた
こちらが骨伝導イヤホン「AfterShokz Aeropex」。アフターショックスの公式サイトを見ていると、ヘッドセットなどいくつかのタイプが出ているのですが、私は一番スタンダードでハイエンドなこのモデルを選びました。
同梱物はこちらです。
- Aeropex Bluetooth 骨伝導イヤホン
- マグネット充電ケーブル *2
- シリコーンゴムの収納ケース
- イヤープラグ(耳栓)
- ユーザガイド(日本語を含む12言語対応)
- 保証書(2年保証)
箱はこんな感じで、結構しっかりしています。
開けるとこう。BE OPENというスローガン、とても好きです。耳がオープンだから、BE OPEN。
イヤホン本体とケース。ケースはシリコン製で少し重さがあるので私はあまり使っていませんが、マグネットで蓋が閉まるようになっていて、なかなか他の用途にも便利そうなケースです。
本体はかなりコンパクトで、しなやかな曲線が美しいデザイン。小さいながら安っぽさは感じないしっかりした作り。
ボタン類はシンプルで、右側の耳の後ろ側にくるところに、+と−のボタンがあります。その横には充電端子があるのですが、これが特殊な形状のものなので専用ケーブルが2本付属しています。
全体はこんな構造になっています。あ、Bluetooth 5.0規格です。
AfterShokz Aeropexの特長とよいところ
書いている今の時点では使い始めてちょうど2ヶ月くらいになりますが、主にオンライン会議など人との通話に使っていて、その用途においてはかなり満足度が高いです。
コンパクトで超軽量
とにかく軽い。重さは26gしかなく、ほとんど付けていることを感じません。頭のサイズによるかもしれないけど締め付け感もほとんどなく、なにより耳を塞がないので付けていることを忘れて過ごせます。
オールチタンフレームでフィット感も抜群です。これなら激しい運動とかをしても落ちてきたりすることもなさそう。ランニングにもよさそうです。フレームは細いわりに頑丈なつくりになっているので、このままポイッとバッグの中に入れて持ち運んでも大丈夫そうです。
バッテリー連続稼働は最長8時間
連続で8時間稼働するので、今までバッテリー切れで困ったことはありません。2時間ほどでフル充電状態になります。
毎回、電源をつけるたびに音声アナウンスで充電状態を教えてくれます。「バッテリーはおよそ半分です」というようなアナウンスがあれば充電しておけるので、ミーティングの途中で切れる心配もなさそうです。
IP67の防塵防水で、入浴中やスポーツにも使えそう
私はオンライン会議用(通話用)に購入しましたが、公式の売り文句としてはスポーツシーン推しです。だから防塵防水性能もしっかりしてる。水泳中に使うなどは推奨していないけど、水深1mの水中に1時間沈めておいても大丈夫なくらいの耐久性があるようです。
走っているときなど外の音も聴きたいときにはとてもいいし、入浴中にも使えてしまうのが個人的にはわりと面白くて気に入っています。
AfterShokz Aeropexの装着感
装着するとこんな感じになり、耳のすぐ手前のところに振動する部分がきます。一見つけていることがわからないし、オンライン会議などでは何もつけずに会話しているように見えるので、ビジュアル的にもいいですね。ピアスと干渉しないのも嬉しい。
つけ心地はとても軽くて、全然付けていることが気になりません。マスクやメガネとの干渉も意外としなくて両立できるのですが、つけ外しの順番を間違えるとたまに絡まったりするかな。
髪が長い人の場合は髪の上からつけるよりも、一回首にかけて髪をフレームの上に出してから、下から持ち上げて耳に装着する感じがいいと思う。低い位置で髪をまとめてたりすると引っかかるのは少しだけ難点かもしれません。
骨伝導ってどうなの?いろんな場所での聞こえ方
肝心の聞こえ方について「用途を選べばとてもいい」と思います。
耳が塞がっていなくて自分の声も聞こえるので、通話に使うとふつうに対面で話しているような感覚になれます。骨伝導は聞こえづらいイメージもあるかもしれませんが、さすが「AfterShokz Aeropex」はその点とてもクリアで自然な聞こえ方。マイクも高性能なので相手への聞こえ方も問題なさそうです。
人間の声を聞くのにはとても向いている気がしますが、逆に音楽を聴くのには「まあ聴ける」程度です。音質が特別よいわけではないし、そもそも骨を振動させて聴いているので、ヘッドホンをして直接鼓膜に届ける場合と音質を比べるのは違うのかなと思います。だけどまあ、静かな環境で聴くぶんには、音楽も全然聴けないことはありません。
いろんな場所で試してみましたが、雑音の多いところや電車の中のような屋外には、向いていないなと感じました。耳が塞がっていないぶん普通に周囲の音が聞こえてしまうので、その中でイヤホンの音を聴くには、かなり音量を上げる必要があります。しかし骨伝導では音量を上げる=振動を大きくするということなので、当たっている部分の骨がくすぐったい感覚になり辛いです。私の場合は、MAXまで音量を上げると、くすぐったくて聴き続けていられません。
そのために「耳栓」が付属しているとも考えられますね。耳を塞げば普通のイヤホンの感覚で聴けるので、うるさいところでも使えるようになるのかなと思います。
ちょっと気になっていたのが安全性で、骨がくすぐったいとかいうのは脳に影響とかないのかな?と心配していましたが、AfterShokzは技術が認められている業界ナンバーワンのメーカーなので、信頼できるかなと思いました。
AfterShokzは特許取得済みの骨伝導技術を使用しています。それによってトランスデューサーが頬骨を通して振動を送り、鼓膜を迂回して内耳に直接音を伝えます。
マルチポイントペアリングでMacとiPhoneの同時接続可
接続に関しては、デュアルデバイスで接続できる「マルチポイントペアリング」の機能が便利でした。
iPhoneとMacの両方で使いたい場合、マルチポイントペアリングをしておくと、オーディオを再生したほうに適宜勝手に切り替えてくれるようになるんです。たとえばパソコンで動画を見たりしていて、スマホのほうにかかってきた電話を取ると、自動でスマホの音声が聞こえるようになるという機能。
これはいちいち切り替えの手間が省けて便利。以下の手順で設定できます。
- +を長押しして電源を入れる
- そのまま押し続けると「ペアリングモードです」という音声が聞こえる
- +を押したままマルチボタンを3秒間長押し
- 「マルチポイント接続を開始します」という音声が聞こえる
- 1台目のデバイスをBluetooth接続
- ①〜④の手順を繰り返し2台目のデバイスを接続
- 「接続しました」「第二デバイスに接続しました」と音声を確認
これは便利ですね!最近ようやくマルチポイントペアリングを使うようになって、さらに快適になりました。
まとめ:オンライン会議用イヤホンマイクとしては完璧
オンライン会議に限らず、通話のためのイヤホンマイク(ヘッドセット的な)として使うには、とても最高な骨伝導イヤホンです。在宅ワークをしながらも同居人や子どもの様子を気にしていたい、という人にもとても良いかも。これなら自然な感じでオフラインとオンラインの音を混在させられます。
唯一残念だった点を上げれば、「ペアリングモードです」などの案内が、とても朗らかな日本語の女性の声だったこと。。個人的な好みですが、こういうのは英語に慣れているので、海外版が買えるならそっちがよかったなぁという気持ち。
耳の調子はこのイヤホンのおかげもあって治ってきたのですが、この先も長く使う耳なので大切にしないとなと思い、今もできるだけ耳を塞ぐイヤホンは使わないようにしています。AirPods Proはノイズキャンセリングをして音楽の世界に没頭したいときだけ。
この体験を通じて、耳にも呼吸が必要なんだなーと改めて感じることができました。むしろ口とか鼻とか、人体に備わっている他の穴って基本的に塞ぎっぱなしにしたらまずいのに、なぜ耳だけは密閉していいと思ったのか、けっこう謎です。耳を大切にするためにも、ぜひ骨伝導イヤホン「AfterShokz Aeropex」をお試しください。
▼自宅ワークスペースにいろいろ取り入れてます
▼後日、聞こえ方のトラブルが発生したので解決してみた
おわり。