「広報になりたい!」という声をたくさん聞くので、今回は広報に関係する「資格」についてお伝えします。
資格はあって損するものではありませんが、それなりにお金も時間もかかります。ただ肩書きに乗せるために受けるのではなく、本当に自分のキャリアに必要かどうか見極められるといいですね。
私は昨年「PRSJ認定PRプランナー」という資格を取りました。「広報」系では唯一ともいえる資格で、全国に2000人くらいの認定者がいます。この経験から、資格を取る意味もあわせてまとめます。
広報になるのに資格は必要か
結論からいうと、広報になるのに資格は必要ありません。
どちらかというと実力と経験の世界。資格をもっているからといって、転職に有利ということはあまりないです。逆に資格を持っていたとしても、人事や面談担当者レベルがその価値を見極められるかどうかも怪しいし、履歴書に書いたとしても「なんか持ってるんだな」くらいにしか思われないかも。
ただし、広報は専門職です。もちろん資格制度はあるし、現職の広報さんであっても取る人&取ろうとしている人はたくさんいます。その「PRプランナー」という資格についてちょっと解説します。
PRプランナー資格認定制度
広報系で一番よく知られている資格は、公益社団法人 日本パブリックリレーションズ協会が主催する「PRプランナー」というものです。
公式サイトによると、本資格の定義や存在意義は以下のとおり。
PR関連会社や企業の広報部門でPRを担当されている方々はもちろんのこと、将来PR関連業界や広報・PR部門での業務を希望する方々やビジネスパーソンに求められる広報・PRに関する知識・スキルを持ちたいと考えている方々など、幅広い層の方々に受験いただき、個々の能力判定だけでなく、PR知識やスキルの向上に活かしていただきたいと考えております。
2007年からスタートした比較的歴史の浅い資格ですが、広報の人ならだいたい知っていると思います。
私も昨年受けて、無事資格を取得しました。基本の資格のことについては下記記事に詳しくまとめています。
「PRプランナー」は第1次試験から第3次試験まであり、それぞれ受かると称号がもらえます。
- 1次合格 → PRSJ 認定PRプランナー補
- 2次合格 → PRSJ 認定准PRプランナー
- 3次合格 → PRSJ 認定PRプランナー
1次と2次はマークシート方式の試験。これらは参考書で勉強すれば座学でいけます。でも、3次のパソコンを使った実技試験(ニュースリリースとPR計画の作成)は、実務経験がないと厳しいのかなと思います。
というか、そもそもこの資格、3年以上の実務経験があることが認定条件になっているんですよね。だから結論からいうと、これから広報になりたい!という人が取る資格じゃないんです。。
広報PRのことが体系的に学べる構造にはなっているので、資格を取るためというよりも普通に勉強として受けてみるのはアリだと思います!テキストは1種類なので、迷うことなくこれを持っていればバイブル的に役立ちます。
広報・PR実務―PRプランナー資格認定制度2次・3次試験対応テキスト
無事に進んで3次の実技試験!という人は、以下の対策記事も参考にしてください〜
広報にはどうやったらなれるの?
「広報に必要な資格はない」と言いましたが、じゃあどうやったらなれるの?という話です。よくあるパターンとしては、
- PR会社などで経験を積み、事業会社の広報に転職する
- 別部署からいきなり広報に任命される
- 秘書やマーケティング担当が兼務で広報をやりはじめる
という感じ。
広報はけっこう目指してなった人よりも、「なんとなくなってしまった」人が多い職種です。最近は「新卒広報」もたまに見かけますが、会社のことをよーく知っていないとできない職種なので本来は稀です。
専門職ではあるものの、「いなくても最悪ビジネスは回る」ポジションです。兼務の人が多いので、まずは転職サイトなどで別職種に応募して、面接の際に広報ポジションの設置を提案してしまうという裏技もありですね。(実は私もこれをやりました)
資格を取るよりも、本で学び実践
資格を取るのもいいですが、広報はまわりと関係をつくっていく仕事なので、実践がすべて。資格を持っていてもできない人はいますし、逆に持っていないのにバリバリ実務で成果を出している人もたくさんいます。
「広報の基本セミナー」みたいなものがたくさん開かれていますが、まずは本で体系的に勉強し、それを現場でやってみましょう。広報になる一番の近道は、そんな感じ!
▼PRプランナー資格認定試験の参考書
広報・PR実務―PRプランナー資格認定制度2次・3次試験対応テキスト
▼広報PRの基本から学ぶなら本がおすすめ
おわり。