2018年に「PRSJ認定PRプランナー」の資格試験に合格し、1年半くらいが経ちました。
PRプランナーは、広報・PR業界で唯一とも言える資格です。業界内での認知度はそこそこあるのですが、実際に取ったよーという人はそこまで多く知りません。(資格取得者は2,000人台)
私も受ける前は、「日本の狭い業界でしか知られていない資格なんて意味あるの?」とか思っていました。今そんな気持ちで受けるか迷っている人、試験の途中でモチベーションがだだ下がりしている人には少し役立つかもしれない記事です。
実際に取ってから1年半経ってみて、どう役に立ったのか、結局取ったほうがいいのかどうか、そのへんをまとめてみます。
Contents
PRプランナーの資格とは?取得した目的
↑こちらが実際の資格認定証。
PRプランナーとは、日本パブリック・リレーションズ協会(PRSJ)が主催する、広報・PR系では有名な資格です。
対象となるのは、これから広報PRを目指す人というより、既に広報PRの仕事についている人のほうがメインです。3次試験では実技もあり、業界経験が3年あることが認定の条件になっています。
資格自体のことや独学ノウハウは、別の記事で書いているのでご覧ください。
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私が取得しようと思ったのは、PR会社から独立して後ろ盾がなくなったので、信頼性を増せるかなーと思ったのがきっかけです。あと、一度自分の知識や技術を体系的に整理して、実力試しもしてみたかったので。
だからそもそも「転職活動で有利になるように」とかの目的ではありませんでした。
PR系は基本的に忙しい業務なのでなかなか時間が取れず、受けるかどうかシビアに価値判断している人が多いかもしれませんね。自分の経験をもとに、どんな意味があったのか?を話します。
資格取得して役立ったこと、使っていた場面
PRプランナーの資格を取得して、主には以下のようなことをしました。
- 名刺の肩書部分に記載する
- PR協会主催の交流会に行ってみる
- 履歴書や職務経歴書に書く
- Twitterなどのプロフィールに記載する
順番に解説します。
名刺の肩書部分に記載する
この資格を取ると、名刺に肩書として入れることができます!
1次、2次、3次とパスするごとに資格名が与えられるので、最後まで受からなくても記載できるんです。
- 1次合格→「准PRプランナー」
- 2次合格→「PRプランナー補」
- 3次合格→「PRプランナー」
公式サイトから、詳細や掲載するときのレギュレーションを見ることができます。
せっかくなので入れてみました。私はフリーランスなので、個人名刺のほかに、お手伝いしているクライアントさんで作ってもらう名刺に入れてもらったこともあります。
すると、名刺交換したときにけっこうな確率で反応してもらえます!
「へー、こんな資格があるんですね」
「資格も取ってらっしゃるんですね!どんな試験なんですか?」
と気にしてもらえるので、アイスブレイクになったりします。
業界外の人だとほとんど知らないけど、「なんかすごそう」くらいには思ってもらえるので、私みたいに見た目的に信用してもらえない人(若い・女性・バリキャリ感薄め)にはいいかもです。
あとは、意外にもPR業界“内”からの信頼にもつながります。広報PRは狭い業界で、横のつながりも大事なので、
「あ、資格取ったんですね!僕も受けようか迷ってるんですよ〜」
お互い資格ある場合「(この人も取ったのか…同志よ……)」
みたいな感じになります。わりと、いいかも!
PR協会主催のイベントに行ってみる
資格保有者になると、日本パブリック・リレーションズ協会が主催する会に招待されます。
ふだん気軽に行っているような交流会とは雰囲気が違うので、ちょっと萎縮しますが、行ってみました。
- 現役PR会社の人
- さまざまな業界の広報さん
- 本業はPRじゃない人(すごい)
などがいらっしゃっていて、普段出会わないような人たちとつながりができました。フリーランスは少なかったので、そこから大企業のお仕事を頂けたり。あとから聞いた話、協業とか決まることも多いみたい。
「協会まわり」には一定のコミュニティがありますが、あまりオンライン上には情報が出てこないクローズドコミュニティという感じです。資格をきっかけに縁がうまれるので、よかったかなと思います。
履歴書や職務経歴書に書く
「転職目的ではなかった」と書きましたが、そういえば、この資格名を携えて会社に入社したことを忘れていました。
スタートアップ企業なのであまり資格を持っていることが響いたとは言えませんが、履歴書や職務経歴書に書いておくと箔が付きますね、たぶん。
「資格があること自体がよい」というよりも、「資格をもっていることで、自信をもって転職活動ができ、その後もブレずにキャリアを考えられる」という意味合いが大きいのかもしれません。
一歩会社の外にでると、今までやってきた常識が通じなかったりして、「あれ?自分の積み重ねたことは間違っていたのかな?」と自信をなくしてしまうこともあります。
そこで資格を持っていれば、
「いや、ちゃんと公式のやり方に従っているんだし、ベースは間違っていないはず。柔軟にやってみよう」
と思えたりする……そんなメリットもありました。
「資格を持っている人」として認知されるメリット
上記で4つめに出した「Twitterなどのプロフィールに記載する」というのが、何気に一番よかったかもしれません。
Twitterプロフィールの後半にちょこっと「認定PRプランナー」と載せていました。
決してアピールしたいわけではなく、せっかくお金も時間もそれなりにかけて取った資格だから、なんとか活かしたくてここぞとばかりに使っているのです笑
でもそうすると、
- 同じく認定PRプランナーの人からけっこうフォローしてもらえる
- 資格についての質問をいただくようになる
- わからないけど、たぶん見え方にも影響している
というようなことが起きました。
記事などを書いたときにシェアしてもらえるのも、多少は影響しているのかなと思ったりします。
逆説:所属や肩書で判断されないために、資格を取る
なんでもそうですが、専門知識の必要なことについて情報発信をすると、業界歴の長い人からなんやかんや言われてしまったりします。資格によって、それを少しは抑制できているのかなと思いました。
結局、その人の中身をよく見ずに「所属」「肩書」「年齢」「性別」で判断する人はまだまだ多い。
とくに「フリーランスPR」なんて書いていると、チャラチャラしたやつだと誤解されてしまうのです。違う業界の友人には「日経WOMANでよく見るw」とか「最近インスタとかで増えてるよね!」とか言われてしまうし。
そういうイメージから身を護る「盾」として、PRプランナーの資格は有効に働いてくれました。
他の職種(エンジニア、ライター、デザイナーなど)と違って、PRの仕事は成果を表向きに示しづらいです(守秘義務もあったり)。資格を取るというのは自分が身を置いているセグメントを示すひとつの手段なのかなと思いました。
資格名だけでコミュニケーションが省略できるのは、けっこう価値が高いです!
結論:受けられるなら受けよう。ただし会社のお金で。
資格を持っているだけで一人前だなんて思わないけど、ひとつのハードルとして受けてみる意味はある!
というのが結論です。
ただしこの試験、最後まで受けるのに合計5万円くらいかかりました。。受験料+教材費でもっとかも。なかなか大変なので、独立する前に会社の経費で受けることをおすすめします笑
私は自腹だったので、せっかくだしいろいろ消化したくて書いてみました。これから受けようか迷っている人の参考になれば嬉しいです。
同業者の方とか、気軽にお声かけください!
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おわり。