白馬INしました!今年も来ちゃった〜〜〜 pic.twitter.com/95urPteAxn
— Ryoko Wani 🏔 (@ryokown) 2017年12月23日
スキー&スノーボードといえば「白馬」!くらいの認知度はありますよね?
でも、実際どこのことなのか、白馬っていう山なのか村なのかなんなのか、よく知らない人も多いと思います。
私が毎年のように年末年始を過ごしている白馬改め「HAKUBAVALLEY(白馬バレー)」について、その全貌と魅力をご紹介します!
Contents
HAKUBAVALLEY(白馬バレー)って?
「白馬」という地名だけが独り歩きして有名になっている状態なのですが、9つのスキー場から構成される日本最大のスノーリゾート全体がHAKUBAVALLEY(白馬バレー)と名付けられています。
白馬駅がある「白馬村」を中心に、隣接する「大町市」と「小谷村」の3つの市と村にまたがる巨大なスノーリゾートなのです。
Japan’s Largest Snow Resort
の名にふさわしいですね。
HAKUBAVALLEYがあるのは、長野県北部の北アルプス山麓の雄大な山々が連なるエリア。マップでいうと、このあたりになります。
1998年長野冬季オリンピックの開催地となったことで有名になり、ウィンタースポーツのメッカとして世界的に知られる国際リゾートです。
- 標高3000m級の北アルプスがつくりだす地形
- 極上のパウダースノー
- 温泉など充実したアフタースキースポット
などで知られ、最近ではオーストラリアを中心とした海外からの長期滞在者も増えています。どこに行っても外国人を見ないことはなく、海外のリゾートに来たかのような異国感です。
HAKUBA VALLEYの9つのスキー場
HAKUBA VALLEYには、写真下から順に以下の9のスキー場が並んでいて、大町市・白馬村・小谷(おたり)村にまたがっています。
- 爺ガ岳スキー場
- 鹿島槍スキー場
- 白馬五竜スキー場
- Hakuba47 Winter Sports Park
- 白馬八方尾根スキー場
- 白馬岩岳スノーフィールド
- 栂池高原スキー場
- 白馬乗鞍温泉スキー場
- 白馬コルチナスキー場
これらのスキー場は、隣同士にありながらずっと長いことバラバラに運営していました。外国人誘致に力を入れ始め、より活性化させるために最近になって統一されたんです。
とはいえ全部が統合されたというわけではなく、今でもそれぞれ違う事業者が運営しています。市村も違うので、今までの運営体制は保ちつつ大元でまとまったような感じですね。
- 大町市→爺ガ岳、鹿島槍
- 白馬村→五竜、47、八方、岩岳
- 小谷村→栂池、乗鞍、コルチナ
区分はこのようになっていて、HAKUBAとOTARIでも異なるゲレンデルールなどが定められています。
HAKUBAVALLEYとしてまとめた一番の目的は、システムの共通化
リフトなどのシステムを共通化することがHAKUBAVALLEYとしてまとまった目的です。
2016-17シーズンから9スキー場の共通システムを導入し、うち白馬村と小谷村の7のスキー場(白馬五竜、Hakuba47、白馬八方尾根、白馬岩岳、栂池高原、白馬乗鞍、白馬コルチナ)では、共通自動改札システムが導入されました。
具体的には、リフト乗り場のICカードでピッとするだけの改札口が統一化されたんです。日本のスキー場のシステムって遅れていて、今でもぜんぜん「紙の券をスタッフが目視で確認」というところも多いんですよね……。
数年ぶりにスキー場に行く人は、ちょっと驚くかもしれません。
全スキー場共通の「HAKUBAVALLEY TICKET」も発行
「HAKUBAVALLEY TICKET」という共通券を購入すれば、HAKUBAVALLEY内の全スキー場をひとつのスキー場のように自由に滑ることができます!いちいち窓口に並ぶ必要はありません。
主なターゲットは長期滞在する外国人。HAKUBAVALLEYに来る外国人の平均滞在日数は8〜9日なので、それくらいいれば全制覇もできますね。
隣同士の山でも、標高や風向きなどによって同じ日でもコンディションが全然違う…!ということもあります。ガチのスキーヤー&スノーボーダーは、その日一番いいゲレンデを見極めて、滑るところを決めたりしています。
値段も1日6000円と、そんなに高くない。ひとつのスキー場で1日券を買うと3500円前後するので、2つ以上滑ればもとが取れる計算です。しかも日数が増えるほど割引もあるので、長く滞在する人にとっては好きなところを滑れるお得なチケットです。
大町市・白馬村・小谷村にまたがる9のスキー場を紹介
全スキー場の詳細と基本データを、下から順に紹介します。(どんどん山が深まっていきます!)
爺ガ岳スキー場
リフトは4基、7コースのみのゲレンデですが、初心者には最適。
ほとんどが緩斜面で見晴らしのいいコースです。ちびっこゲレンデには「トロイカ」もあり、リフトに乗れない子どもでも楽しめます。
▼ゲレンデスペック
最長滑走距離(m):1500
コース面積(ha):30
ゴンドラ/リフト数:0/4
コース本数:7
レベル:初7 / 中3
鹿島槍スキー場
松本・安曇野エリアから一番近く、ロケーションは抜群。
16のコースがあり、標高が高くないながらもトップシーズンにはパウダーが望めることもあるおいしいゲレンデ。
レストハウスや露天風呂も充実していて、気軽に行くのにぴったりです!
▼ゲレンデスペック
最長滑走距離(m):5000
コース面積(ha):78
ゴンドラ/リフト数:0/8
コース本数:16
レベル:初40/中45/上15
ここまで大町市エリア
爺ガ岳と鹿島槍は、長野県大町市。夏場にもアウトドアスポットとして有名ですが、けっこうまだ「町」感があります。1月中旬くらいまでは、雪が全然ないことも。奥のほうの人たちからすると、大町は「買い出しに行くところ」「山を降りる」のイメージ。
白馬五竜スキー場
3つのゲレンデがあり、11月からGWまで滑れる長いシーズンが魅力。
レーシングコース、モーグルコース、スノーパーク、キッズゲレンデなどが充実。五竜といえばナイター!最大級のナイターを楽しめます。
頂上で47とつながっています。
▼ゲレンデスペック
最長滑走距離(m):5000
コース面積(ha):120
ゴンドラ/リフト数:1/12
コース本数:15
レベル:初35/中40/上25
Hakuba47 Winter Sports Park
パークが充実した中上級者向けのゲレンデ。ハーフパイプやキッカーなど、本格的なアイテムが揃っています。
有名ライダーたちも訪れるので、レベルの高い技を間近で見ることができます!
頂上で五竜とつながっています。
▼ゲレンデスペック
最長滑走距離(m):6400
コース面積(ha):32
ゴンドラ/リフト数:1/5
コース本数:8
レベル:初30/中40/上30
» Hakuba47 Winter Sports Parkの詳細
白馬八方尾根スキー場
1998年、長野オリンピックが開催されたのがここ。山頂との標高差は1000mを超え、ロングクルージングが楽しめる巨大なゲレンデ。
スキー場内には世界各国のレストランがあり、食事も存分に楽しめる。
▼ゲレンデスペック
最長滑走距離(m):8000
コース面積(ha):220
ゴンドラ/リフト数:1/22
コース本数:13
レベル:初30/中50/上20
白馬岩岳スノーフィールド
白馬山麓を360°見渡せる大パノラマが絶景!
自然の地形をいかしたコース作りで、地形で遊べるスキー場として人気がある。ゴンドラが2基あり、一気に頂上まで行って長く滑れる。
初心者から上級者まで楽しめる要素が詰まった、オールラウンドなゲレンデ。
▼ゲレンデスペック
最長滑走距離(m):3300
コース面積(ha):125
ゴンドラ/リフト数:2/12
コース本数:26
レベル:初30/中50/上20
ここまで白馬村エリア
Hakuba Valleyの中心、白馬村。長野オリンピックで賑わったのはまさにこのエリアです。白馬駅を中心にスーパーや飲食店も充実していて、夜に遊ぶスポットも白馬村に密集しています。「村」といいつつ、おしゃれなBARやクラブのような場所もたくさんあります。
栂池高原スキー場
白馬エリア最大級のワイドなスキー場。「鐘の鳴る丘ゲレンデ」は横にひろ〜い緩斜面で、ファミリーで楽しむのに最適。ゲレンデの途中には、ついて鳴らせる「鐘」があります。
一方で、通称「ツガパウ」といわれる非圧雪エリア「TSUGAIKE POWDER」も人気で、パウダージャンキーも楽しめる。
約5kmに及ぶ最長ライドや、ファットバイク体験、ヘリスキーなど、楽しいポイントがたくさん。
▼ゲレンデスペック
最長滑走距離(m):4900
コース面積(ha):196
ゴンドラ/リフト数:1/19
コース本数:14
レベル:初50/中30/上20
白馬乗鞍温泉スキー場
奥から2番めにあり、積雪量は抜群。上級者も初級者も楽しめるバランスのよいスキー場。里見ゲレンデと若栗ゲレンデにわかれていて、ちょうどよく飽きないボリューム。
隣のコルチナへの接続リフトもあり。
▼ゲレンデスペック
最長滑走距離(m):2500
コース面積(ha):50
ゴンドラ/リフト数:0/9
コース本数:9
レベル:初30/中50/上20
白馬コルチナスキー場
白馬エリアの最北端。赤い屋根のホテルがシンボルです。
HAKUBA VALLEYで最も積雪量が多く、極上のパウダースノーで海外からの人気が高いスキー場です。バックカントリー目当ての外国人がたくさんいて、「裏コル」なるエリアはコアなスキーヤー&ボーダーに大人気。
一方でキッズパークや大きなレストランがあり、ファミリーにも向いています。
▼ゲレンデスペック
最長滑走距離(m):3500
コース面積(ha):50
ゴンドラ/リフト数:0/7
コース本数:16
レベル:初40/中30/上30
ここまで小谷村エリア
小谷村と書いて「おたりむら」と読みます。白馬よりもさらに奥深く、新潟県側のところにあります。降雪量は国内トップクラスで、かいてもかいても埋まってゆく大雪と戦いながら冬を過ごしています。昔ながらの生活やしきたりも大切に守られているあたたかい村。
奥へ行くほど雪が深く、上質なパウダー
私がよく行くのは一番奥の小谷村エリア。学生のときに紹介されて行ったのが栂池で、それから栂池とか白馬乗鞍とかで年末年始を過ごしています。
今年(2017年)は年末にものすごいドカ雪が降りました。村中が埋まってしまうんじゃないかと思うくらいの大雪。村の人たちも「この3年くらいでも一番」と言っていました。
一時身動きが取れなくなるほどの大雪でしたが、その後落ち着いて白馬駅のほうに行ってみると、全然雪が少ない……。小谷村ってすごいんだなと感じた瞬間でした。
遊ぶ場所が多くてアフタースキーも楽しいのは白馬村のほうですが、雪質を求めるなら小谷村かもしれません!(白馬村のほうも十分いいのですが、寒くなるほどパウダー率は高まります)
雪国の哀愁😌 pic.twitter.com/OfHdblVFMj
— Ryoko Wani 🏔 (@ryokown) 2018年1月6日
個人的には、小谷のほうが雰囲気もなんとなく哀愁がある感じで好きです。小谷の雪もすごいのに、白馬ばっかり名前が知られて、ちょっと悔しいよ!
まとめ:変わりゆくHAKUBAVALLEY
2017-18シーズンのHAKUBAVALLEYは相変わらず外国人だらけでしたが、少しずつ客層が変わっているように感じました。
コルチナの赤い屋根はやっぱりカッコイイですよね〜!
3年前くらいは「コルチナ=外国人だらけ」で、名前とこのホテルのイメージもあって異国感満載だったけど、今年は中国人だらけ。スキー場の客層は1年でがらっと変わるんです。ちょっと残念だな… pic.twitter.com/M3aaIsFkVJ— Ryoko Wani 🏔 (@ryokown) 2018年1月5日
3年くらい前は「オーストラリア人しかいないw」というイメージだったコルチナも、中国人観光客の比率が高めでした。最近は北海道のスノーリゾートも中国人やアジア系の観光客が増えてきているようです。
インバウンドが上手くいってるのはいいことですが、個人的にはもっと日本の人たちに日本が誇るスノーリゾートを訪れてほしい!せっかくこんなに近くにあるのに、スキー客が年々減っているのは悲しいことです。。
ここまで読んでくれた方は、今年は雪山へいきましょう!これ以上ひとつのスキー場も潰さないために……
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おわり。